東京モーターショー2017のプレスカンファレンスにて柳社長の口から2018年中の市場投入が明言されていたNIKEN(ナイケン)ですが、2017年11月9日から開催中のEICMA2017で、欧州では来月にも価格やオンラインオーダーなどに関するアナウンスが始まることが明らかになりました。
トリシティ125とトリシティ155に続く、LMW(リーニング・マルチ・ホイール)の第3弾として発表されたNIKEN。前2輪・後ろ1輪の3輪バイクであり、二輪車のようにリーンして曲がるという基本コンセプトはトリシティシリーズと共通してはいるものの、シティコミューターという位置付けだったトリシティシリーズとはまったく異なり、ワインディングロードでのエキサイティングな走りを追求したスポーツモデルに仕上げられています。
NIKENの名前の由来にもなっている左右二本ずつのタンデム倒立フロントフォークが目を引くフロントまわり。専用開発の120/70-15サイズのフロントタイヤを採用&トレッド(左右のタイヤの中心間距離のこと)は410mmに設定するとともに、バンク角は45°を確保。
さらに、ナックルエンドとリーン軸を別系統としてオフセットを設け、相互のバランスを最適化するLMWアッカーマンジオメトリという新構造を採用することで、自然な操舵感やリーン特性、タイヤ摩耗低減効果を実現しているといいます。
スムーズな路面追従性と、スキーのようにエッジを立てて路面を切っていくようなシャープなハンドリングをあわせ持った乗り味に仕上げられているのではないでしょうか。
MT-09譲りの847cc 並列3気筒エンジンは、クランク慣性モーメントの最適化(MT-09比18%増)や、FIセッティングの変更、ミッション部材の強化(YZF-R1と同素材を採用)などの変更を加え、よりワインディングロードをスポーティに走れ、かつマイルドで扱いやすいエンジン特性に仕上げられているとのこと。
それらの変更に加えて、クルーズコントロールやトラクションコントロールシステム、アシスト&スリッパークラッチ、シフトアップに対応するクイックシフター、モードセレクト機能など、最新の電子制御システムが盛り込まれています。
なお、車両重量はMT-09比で70kg増の263kg、ホイールベースはMT-09比で70mm増の1,510mmとなっています。
LEDの灯火類を採用したエクステリアデザインは、NIKENの新感覚の走りを予感させるようなアグレッシブな仕上がり。アルミ製の燃料タンクは18ℓを確保するとともに、ハンドル切れ角は35°確保されているなど、ツーリングや街中での使い勝手にも配慮されています。