2022年7月10日(日)、栃木県のモビリティリゾートもてぎ(旧称・ツインリンクもてぎ)で行なわれたMotoフェスティバル。4.8kmにおよぶ長~いもてぎのフルコースを走り切った、“マリ輪CLUBレーシングサークル with Lady’s Bike”チームの熱戦の記録をお届けします!
と、その前にマリ輪CLUBレーシングサークルのおさらいから。
2018年に結成されたマリ輪CLUBレーシングサークル(以下、MRC)の活動も今年で5年目。普段はツーリングや街乗りなど、“フツー”のライダーとして愛車とバイクライフを楽しんでいるというMRCメンバー。「サーキットを走ってみたい!」という人もいれば、「私でもサーキットを走れるようになりますか?」「そもそも、サーキットを走るってどういうことですか??」なんて言葉が飛び出すほどの、サーキット初心者さんも多かったのです。
そんなサーキットへのあこがれを胸に秘めた女性ライダーたちを“なんとかしてあげたい!”と立ち上がったのが、元世界GPライダーであり、長年ライダーの育成に携わってきたチームマリの井形トモさん。そんな迷える“サーキット難民”のメンバーのイチからサポートをすべく、MRCを始動させたのです。
MRCの活動は、筑波サーキット・コース1000で初心者向けのサーキット練習会を月2~3回開催したり、初心者から参加できるロードレース・レン耐にみんなで楽しく出場したり、主に関東&近畿地方で開催中。女性でも初心者でも周りにバイク仲間がいなくても、無理なく楽しくサーキット練習ができちゃうサークルなのです。
ちなみに筑波サーキットを走るときなどは、車両はレンタルのホンダ・CBR150Rやホンダ・NSF100などを使うので、自分たちで用意しなければいけないモノは意外と少ないかもしれません。必要備品については相談に乗ってもらえるので安心です。知識ゼロからサーキットの楽しい世界に飛び込んで行けるのはうれしい!
さてそんなMRCが今回挑戦したのは…、日本トップクラスのレースやMotoGPが行われるもてぎサーキット。
5年間の練習を経て、MRCのサーキットの習熟度も上がって来たところで、今回ドーンと本格的なコースに挑戦しちゃったというワケなのです。
果たしてその結果は…、、、、
この挑戦の前編記事はコチラでどうぞ♪
5月と6月にあった、ドキドキの練習走行日♡
5月5日、6月29日は練習として、もてぎの本コースを走行。メンバーは緊張しつつも無事に順番を終え、コースを肌で感じることができました。さてそんな練習日の様子をメンバー兼監督である井形ともさんにインタビューしてみました!
4名中3名のメンバーは、全長1kmの筑波サーキットコース1000でのレース経験しかありません。もてぎのフルコースはMotoGPも開催される4.8km。コース幅は広く、コーナーも大きく、アップダウンもあります。練習初日は、もてぎアドバイザーの解説を聞きながらコースを1周できる「バス走行」に参加し、先導付きの初心者走行にも参加。走行以外にも、受付や安全運転座学、ブリーフィングなど大忙し! 肝心の走行では、全員落ち着いてしっかり走り切り、まずは上々の滑り出しでした。 (井形監督より)
練習日2回目となる6月29日はマシンのセッティングにも力を入れ、より本番を意識した練習を実施。それまで経験してきた1周1分ほどのコースと比べて、もてぎはその3倍の1周3分ほどの長さがあり、メンバーの体力・気力もレベルアップが必要になってきます。猛暑の中、貴重な練習時間を目一杯使ってひたすら練習、練習…。過酷なレースはすでに始まっているのです!
いよいよ、7月10日本番!
ジリジリと照り付ける太陽のもと、いよいよ待ちに待ったMotoフェスティバル当日がやって来ました。前日入りしたメンバーと井形監督、スタッフは緊張しながらも本番レースを前に入念なチェックを行ないます。
レースが始まってしまえば…あとは練習の成果を出すのみ!
無我夢中で走るメンバー、それを支えるスタッフ…。
熱い激闘の3時間が開幕!!
出場選手の走行レベルのほか、装備の規定、ライセンス取得、ブリーフィングなど、参加してきたレン耐とはレベル違いのステージに、不安と緊張を感じていたメンバーでしたが、仲間がいることで互いに励まし合い、チャレンジする楽しさを共有し、決勝レースでは完走という大きな成果を上げることができました。
彼女たちの奮闘は、MRCメンバーだけでなく、これからサーキットを走ってみたいと思う女性たちに実現への扉を開けてくれたと思います。
サーキットは特別な人だけが楽しむ場所ではありません。マナーを守ってきちんとステップアップしていけば多くの方が楽しむことができます。ただし、やはり速度がある程度でるため、転倒してしまった場合のリスクもきちんと考えておくことは言っておきたいです。
サーキットでしか味わえない、非日常的な体験を安全に楽しんでもらえるよう、サポートしていきたいと思います。 (井形監督)
無謀にも思われたMRCのもてぎ参戦。けれども「絶対にもてぎを走り切ってやる!」と奮闘したメンバー1人1人の着実な走りで、みごと完走! しかも、初参戦でレディース賞をGET! 決して夢をあきらめず、″今、自分のできることをしっかりやる”を貫いた結果といえるでしょう。井形監督やサポートスタッフ、チームマリ関係者、そして励まし合ったMRC会員の全員の力でもぎとった結果を胸に、まだまだMRCの挑戦は続きます。
さて、今度サーキットでカッコよく走るのはこの記事を読んでいるあなたの番かも!?
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