ENEOSホールディングス(以下、ENEOS)、本田技研工業(以下、ホンダ)、カワサキモータース(以下、カワサキ)、スズキ、ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)の5社は、電動二輪車の共通仕様バッテリーのシェアリングサービス提供と、シェアリングサービスのためのインフラ整備を目的とする株式会社「Gachaco(ガチャコ)」を4月1日に設立した。
ENEOSは、電動モビリティをはじめとするバッテリー循環利用の仕組み「BaaS(Battery as a Service)プラットフォーム」(※1)構築を通じて、電動モビリティの普及の課題である「長時間充電の面倒さ」、「外出時のバッテリー充電切れへの懸念」を、エネルギー供給事業者という立場から解決し、循環型社会の実現に貢献することを目指している。
※1 [ENEOS] 2021年5月19日発信 『バッテリー循環社会実現に向けた協業開始について〜BaaS(Battery as a Service)プラットフォームの構築(PDF)』
一方、ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハの4社は、環境意識の高まりのなかで、より環境にやさしく、利便性の高いモビリティとしての電動二輪車普及に向け、電動二輪車用交換式バッテリーの共通仕様合意、そして、共通利用環境整備の検討を進めている。
電動モビリティの普及という共通の目標を有する5社が連携し、電動二輪車用の共通仕様バッテリーのシェアリングサービスを提供することにより、循環型社会の実現に貢献できるものと考えているとのこと。
Gachacoは2022年秋をめどに、まずは電動二輪車の共通仕様に適合したバッテリーとなる「Honda Mobile Power Pack e:」のシェアリングサービスを東京などの大都市圏から開始することを予定している。バッテリー交換ステーションとなる「Honda Mobile Power Pack Exchanger e:」は、駅前などの利便性の高い場所や、ENEOSのサービスステーションなどへの設置を検討中だ。
また、将来的にGachacoは電動二輪車用だけでなく、商業施設や住宅などに設置する蓄電池など、さまざまな製品の共通仕様バッテリー利用促進を目指している。さらに、Gachacoのシェアリングサービスで発生した消耗バッテリーは、ENEOSが検討している「BaaSプラットフォーム」を通して、2次利用・3次利用・リサイクルすることで、バッテリーの循環利用を促進するとしている。
Gachacoは、電動モビリティを利用するすべての人に、充電切れの心配がなく、安全・安心に使えるバッテリーの給電ネットワークをインフラとして構築することを目指し、脱炭素・循環型社会の実現に貢献することを目指している、とプレスリリースでは締めくくられている。
プレスリリースが公開されている下記ページ内にはGachacoが目指す世界観も掲載されているので、そちらもご覧いただきたい。
ホンダ『「株式会社Gachaco」の設立について〜電動二輪車用共通仕様バッテリーのシェアリングサービスを提供〜』スズキ『「株式会社Gachaco」の設立について〜電動二輪車用共通仕様バッテリーのシェアリングサービスを提供〜』ヤマハ『「株式会社Gachaco」の設立について ~電動二輪車用共通仕様バッテリーのシェアリングサービスを提供~』