現在、PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamからMotoGPに参戦中のバレンティーノ・ロッシ選手が8月5日、2021年シーズンを最後にMotoGPライダーとしての引退を発表した。
ロッシ選手は1996年のWGP125㏄クラス参戦を皮切りにWGP250㏄クラス、WGP500㏄クラス、MotoGPと世界最高峰クラスに参戦し続け、その参戦クラスすべてで優勝を飾ったほか、MotoGPでは2002年から2005年まで4シリーズ連続優勝、2008年と2009年の連続優勝と、合計6回のMotoGPシリーズチャンピオンを獲得する偉業を達成。グランプリ参戦から26年目を迎え、42歳となった今年も第一線で活躍し続けており、すでに現時点で生ける伝説と言っていいほどのカリスマとして知られている。
MotoGP公式サイトにはロッシ選手の引退記者会見のコメントが紹介されているので以下で引用する。
「サマーブレイク明けに来年の去就に関する決断を下すと伝え、今シーズン末にストップすることを決めた。残念なことに、これが『MotoGP™ライダー』として最後のハーフシーズンとなる。」
「難しい。来年レースをしないということは難しく、とても悲しい。30年ぐらいレースをしてきた。来年、人生が変わるだろう。しかし最高だった。とても楽しかった。とても、とても長い旅だったし、とても、とても楽しかった。世界選手権に25年、26年参戦したから最高だった。一緒に働いてきた、すべての人たちと忘れられない瞬間を過ごしたから、あまり言うことはない。それだけ。」
「とても長いキャリア。幸運なことに多くのレースに勝ったけど、忘れられない瞬間や勝利がある。純粋な喜び。1週間笑顔だった後、10日後も笑顔だったことがあった。」
「難しい。難しい決断だけど理解する必要がある。最終的には結果が違いを生み出すと思うから、最終的に正しい形だと思う。弟と一緒に自分のチームのためにレースをする機会があったから難しかったけど、これでいいと思う。シーズンの半分がある。何戦があるのかわからない。最終戦を迎えるときは、もっとも難しいだろう。今は自分の決断を伝えるだけ。キャリアに不満を言うことはできない。」
同時に、ロッシ選手のキャリア中もっとも長く所属するヤマハもコメントを出しており、ヤマハとヤマハ・モーター・レーシングは、2021年以降も「VR46 Riders Academy」や「YAMAHA VR46 Master Camp」などを通じ、ロッシ選手との緊密な協力関係を維持していく予定とのことだ。
MotoGP『バレンティーノ・ロッシ、キャリアに終止符を打つことを発表』(2021年8月5日)
ヤマハ『MotoGP世界選手権 ロッシ選手がMotoGPライダーを引退、ヤマハMotoGP活動への多大なる貢献に感謝』(2021年8月6日)