全7車種に不具合あり。FJR1300Aは変速ギヤを要交換
11月17日、ヤマハ発動機は国道交通省にリコールの届け出を行なった。
まず不具合があるのは制動灯(制動灯スイッチ)。制動灯において、制動灯スイッチ内部のゴム部品の成形に使用している離型剤が不適切なため、当該ゴム部品にシリコン成分が含まれているものがある。そのため、スイッチ内部にシリコンガスが充満して、スイッチ操作により通電した際に接点部に酸化シリコンが生成され、そのまま使用を続けると、制動灯が消えなくなるおそれがあるとのこと。
対策としては車両型式に応じていずれかの部品交換が行なわれる。 (1)前輪用制動灯スイッチを対策品に交換する。 (2)前輪用制動灯スイッチ、後輪用制動灯スイッチを対策品に交換する。
11月17日現在、不具合発生件数は13件。不具合による事故は発生していない。
対象車種はTMAX560 Tech、XP530DA TMAX、ナイケン、ナイケンGT、TRACER900GT、FJR1300A/AS/AP、MT-10、MT-10SPとなる。リコール対象車の車台番号の範囲と製作期間は多岐に渡るので、以下に掲載した国土交通省のリコール情報(『リコールの届出について(ヤマハ TRACER900 GT 他)』を確認いただきたい。
以上、全7,536台が対象となる。
続いて、FJR1300A/FJR1300APには動力伝達装置(変速ギヤ)の不具合も発生している。これは変速機において、1速から2速への変速時の評価が不十分なため、駆動側2速ギヤの強度が不足しているものがある。そのため1速から2速への変速時にギヤが2速に入らず、ニュートラルになったときにスロットルを開けるとエンジンが空ぶかし状態となり、クラッチを切らずに2速に入れ直すと、駆動側2速ギヤに過大な力がかかり、当該ギヤに亀裂が生じて、最悪の場合、当該ギヤが破損して走行できなくなるおそれがあるとのこと。
対策として全車両、駆動側変速機一式を対策品に交換し、被駆動側変速機一式を新品に交換する。また、エンジンコントロールユニットのプログラムを対策プログラムに書き換えるとしている。
海外市場からの情報により不具合が確認されたが、11月17日現在はヤマハに対して不具合の報告はなく、事故も発生していない。
対象車種、およびリコール対象車の車台番号の範囲と製作期間は以下のとおり。
- FJR1300AP(型式:2BL-RP25J)
RP25J-000059~RP25J-000196(平成29年2月6日~令和2年1月15日) - FJR1300A(型式:2BL-RP27J)
RP27J-000832~RP27J-001886(平成28年6月3日~令和2年10月16日)
変速ギヤに関するリコール対象車数は661台となる。
なお、変速ギヤの不具合に関してはリコール対象車の車台番号には対象とならない車両が含まれているため、詳しくはヤマハに問い合わせていただくか、リコール対象の有無を検索できる『バイク・スクーターリコール等情報検索』を利用いただきたい。
国土交通省『リコールの届出について(ヤマハ TRACER900 GT 他)』
国土交通省『リコールの届出について(ヤマハ FJR1300A 他)』
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