レインウエアや防水機能をうたっているウエアも、長く使っているうちに、だんだん表面の水はじきが悪くなってきたりする。内部まで濡れることはないけど、水ギレが悪くなると、畳んだときに周りの荷物を濡らしてしまうし、着たまま屋内に入らなければならないような場合にはいつまでも雨水がしたたって不便…。
そんなときに便利なのがはっ水スプレーだけれども、ゴアテックスをはじめとする防水透湿素材は間違ったはっ水スプレーを使用すると、せっかく水蒸気を逃がすために空いている穴をはっ水スプレーでふさいでしまいかねない。そのため防水透湿素材のウエアには、水蒸気の発散を妨げない“フッ素系”のはっ水スプレーを使いたい。
はっ水スプレーの散布は必ず換気のよい場所で行なうこと。また、いったん乾かしてからさらに重ねてスプレーすると、はっ水性を長く維持できるよ。
ちなみに、はっ水スプレーと防水スプレーという2つの似たような名称の製品があって買う時に迷うこともあるかと思うけれど、大切なのはシリコン系とフッ素系のどちらのスプレーなのかという点。シリコン系は防水透湿素材にはNGということを忘れないようにしておこう。
はっ水加工と防水加工の違い?
ところで、はっ水加工と防水加工の違いってわかっているかな? 簡単に言うと、はっ水加工は素材の表面などに水を弾く効果を持たせた加工のこと、防水加工は素材そのものに防水効果を持たせた水を通さない加工のことを指す。はっ水加工はコーティングが落ちたときに、防水加工は素材の摩耗や劣化によってそれぞれ機能が低下するけれど、水に強いのは防水加工の方だよ。