バイク雑誌などでよく見かける“取りまわし”というバイク用語。ひんぱんに使われる意味としてはエンジンを切ってライダーが降りた状態でバイクを動かすこと。たとえば、停止させてからバイクを押して駐車スペースまで移動させることや、エンジンを切った状態でバイクをUターンさせることなどを取りまわしと呼ぶよ。
ただし、他にも取りまわしという言い方をする場合がある。バイクを見ると、クラッチレバーやブレーキレバーからケーブルが伸びている。操作のジャマにならないようにこれらのケーブルをフレームに沿わせるなどして配線することも“取りまわし”という。
バイクを動かすときに使う取りまわしは、誰でも教習所で行なうけれど、教習所を卒業したら、教官がついてくれることもなくなり、一人でバイクを動かさないといけない。しかし足つきに加え取りまわしも、体力に自信がない女の子や初めての愛車を選ぶ初心者からは、不安要素として挙げられることが多い。なかには、バイクを倒しそうで怖いから取りまわしは他の人にやってもらいますという人もいるんじゃないかな。
でも世の中には大きなバイクを乗りこなす女性ライダーだってたくさんいて、そういう先輩ライダーたちも初心者のうちはたくさん悩んでいたはずだよね。最初のうちは苦戦しながらも取りまわし時のライテクを身に付けたり、停止してからでは動かしにくい坂道や段差があるところに停めないことなどを心がけて、しだいに一人でも問題なく取りまわしができるようになったんだと思う。誰でも苦手を克服することは十分に可能ということを覚えておいてほしいな。